「死役所」が面白いと人気です。
人間は死んだ後どうなるのか?という永遠のテーマを「役所」という言わば無機質な手続きにすることで、かえって見えてくる人生のはかなさ。
今回の主人公は三樹ミチルというちょっとうざい女子大生。
ミチルは「成仏しません」と言い張り、担当者を困らせてしまいます。
なぜ、ミチルは「成仏しません」と叫んでしたのでしょうか?
少しわがまますぎてウザく感じている方もいるようですが、あらすじを振り返って、ミチルの本当の気持ちに迫っていきたいと思います。
ミチルが成仏しません!と叫んでいた理由とは?
彼女の名前は三樹ミチルという女子大生です。
ミチルは
「わたし!成仏しません!」
死役所の生活事故課で大きな声を張り上げます。
なぜ、そんなに成仏したくないといっているのでしょうか?
生活事故課で叫ぶミチル
ニシ川と話をしていたシ村が生活事故課に行くと、そこには若い女性が自分は事故死んだのではないと言い張っているのでした。
その女性を対応しているハヤシが困り果てていました。
ニシムラのぶっきらぼうな態度にも腹をたてて、役所はこれだからと怒りを露にする気の強い女性。
シ村はその女性の怒りを抑える為にも丁寧に謝罪をするのでした。
事故で死んだことが分かっているのに、それでも事故ではないという利用を聞こうとするシ村。
女性は死んだのは事故ではなく殺されてしまったからなのだと断言します。
殺されたのに事故だと言い張られたことでますます立腹しているのでした。
殺人だと認めてくれないのなら「成仏」の手続きをしない!と言い張ります。
成仏しなかったらとんでもないことになると知ってか知らずか・・・
ミチルの主張は殺人?
ミチルは、シ村に自分が死ぬまでのいきさつを話し始めます。
すると、ミチルはすぐに彩というサークル仲間が自分を殺した犯人だと言い張るのです。しかし、その彩という女性は、優しそうな雰囲気の女性なのです。
20歳になったミチルは、このサークルの飲み会で初めてお酒を口にするのです。
ミチルはサークルの東条という男のことを密かに狙っていたのですが、先に来ていた彩が東条の隣を陣取っていたのです。
2人の間に入るミチル。そして飲み会は始まったのです。
飲み会は盛り上がり、さて、お開きにしようかという時に床に寝たままのミチル。
仲間が声をかけますが反応がありません。
ミチルの本当の死因とは?
いくら仲間がミチルに呼びかけても全く動かないミチル。
ミチルは初めての飲み会で口にしたお酒の量が自分の許容量を超えていたようで、急性アルコール中毒で死亡してしまったのです。
そんなこととは全く考えていないミチルです。
そのため、ミチルは恋敵の彩が自分のことが邪魔になったから殺したのかもしれないとの考えに固執し、自分が死んだのは殺人だ!との主張を繰り返しているのでした。
ミチルはやっぱりうざい?
事故で亡くなったと言われているのに、そのことを信用することが出来ずに、絶対に自分は殺されたのだと言い張るミチル。
ミチルは明るくて自分の意見をズバズバ言うタイプで、自分のことを殺したと言い張る彩とは真逆の性格のようで、2人があわなさそうな雰囲気はします。
しかし、とても彩が殺したようにはみえません。
このストーリーでは、本当に彩という女性がミチルのことを殺したのかということがポイントとなります。
死役所というのは死因もしっかりと記録で見ることができますので、間違いがあるはずがないのですが、どうしてミチルは彩が自分のことを殺したと感じているのか、そして死に至るまでの経路というのが見どころです。
サークルの飲み会で二十歳を迎えてアルコールが解禁となったミチルがにごり酒にはまってものすごい勢いで飲み始めます。
薦められるままに飲み続けていくミチルが飲み会もお開きというときにはすでに酔いつぶれてしまってあり、みんなの輪から離れてとうとう眠りについてしまうのですが、そこから一気にストーリーが進んでいきます。
羽目を外すって怖いということや、お酒になれていない、飲み方をしらないもの同士飲むとどうなるのかということをこのストーリーで感じ取ることが出来るのではないでしょうか。
また、自分でにごり酒をあおり急性アルコール中毒になったのを棚に上げ、人のせいにしたり、最後は死役所の職員にかみついてしまう始末。
自分の立場を考えずに人を責めるばかりのミチルって、やっぱりうざいですよね。
ミチルに対するシ村の対応は?
元気者のミチルが死役所で大声を上げているのをシ村さんが上手になだめている感じは最高ですね。
事故で死んだといわれても信じたくないのは、自分の責任で死んでしまったことを認めたくないからなのか、彩という女のことを悪者にしたかったのか分かりませんが、ミチルの独りよがりの嫉妬心というのは怖いものがあります。
そんなに訴えるならとシ村さんも調べてくれるものの、誰がどう見ても事故死であることが寝返るはずがないのに、なかなか納得しない姿はかわいそうにも感じます。
今回のシ村さんはなぜか理解を示しているような言動で、いつ暴言にも似た冷たい言葉が出てきはしないかとハラハラしました。
ハヤシたちがシ村の言葉がその場しのぎであることを解説している様子は実にユニークです。
それをみたハヤシも、ミチルに共感しつつ申請書にサインをさせてさっさと手続きをすませようとしており、ようやく上手くいきかけていたのにハヤシの軽はずみな言葉で、死役所のなかで、これまでにない、成仏しないという選択をしようとするのには驚きました。
ミチルはどうも、自意識の高い女性のようで、その自意識が邪魔をしてなかなか自分がやってしまった失敗を認めることができずに周りのせいにしてしまっていたのでしょうね。
ミチルが成仏できることを祈るばかりです。
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